枚方市（ひらかたし）が39.8度を記録日。大阪は異様な暑さだった。
風がなく、どろんとした空気が妖怪の顔をして全身にまとわりつく。路上を歩く人はほとんどおらず、いたとしても皆、スマホで「かき氷」を検索して歩くような、そんな一日だった。僕だってそうだ。
大阪、阿倍野。見上げればテトリスのあべのハルカスや、転がれば緑と青のてんしばなど、町は街へと変化を遂げた。串揚げを食べ過ぎて吐き気を催した僕の残像はもう。
ほんのすこしだけ、車を東へ走らせたあたりにあるこおり屋金蓮花さんを訪れた。Googleマップで「かき氷」と検索をしたら出てきたお店。夏はかき氷以外が検索されない僕のiPhone。
JR大阪環状線の寺田町駅からは徒歩10分程度のところにあるらしい。車は近隣のコインパーキングに停めた。
おしゃれな外観である。「おしゃれ」という言葉も古いのだろうか。その裏を読んで「なうい」と書いたとて、それはそれで痛いような気もする。町も言葉も変化をする。
あぁ、かき氷の話。
映える。
48時間かけて入念な処理を行い、不純物が入っていない「純氷」のみを使用しているのだそう。ふわわわわーーーっ、とろろろーーーんとした食感。なめらか。キーンと来ない。身体が無駄に冷えない。
店内も、かき氷が十分に堪能できる室温設定にされているのだと思われた。味はもちろん、接客も含めた極上体験のできるお店。
2023年の4月にオープンしたばかりだそうで、予約優先。エアリザーブでオンライン予約を受け付けているとのこと。
今見たらずっと予約でいっぱいで、よく飛び込みで受け入れてくださったなと……。
Instagramも開設されている。
クーラーの壊れた部屋でこの画像を埋め込む作業をしている。むなしい。
